デジャヴ deja vu 2007 10 28
2007年11月号の「FACTA」(月刊誌)には、実に面白い記事があります。
一般的に、経済記事は、堅苦しく読みにくい。
だから、「経済」も「金融」も、エリートのものとなる。
そこからは、一般大衆は除外されてしまう。
しかし、政治だけが民主主義というのも、おかしいと思います。
経済や金融という分野にも、一般大衆が参加する機会を考えるべきです。
つまり、経済記事も、ユーモアや皮肉を盛り込んで、楽しく書きましょう。
(以下、引用)
08年は「景気失速」の足音
サブプライムの傷は深い。株価が持ち直しても要警戒だ。
バブル破裂を回避する最後の頼みは中国か。
「魔法の杖」も利かない
銀行や投資銀行にとって、
証券化はビジネスの「魔法の杖」といってよい存在だった。
住宅ローンを自らのバランスシート(貸借対照表)に抱え込むのではなく、
いくつも交ぜて売却することによって手数料が手に入るのだ。
その組み合わせが腕の見せどころだったが、
元の資産が腐っていたら、どんなに加工を施しても変わりはない。
住宅バブルが弾けたことで、この当たり前の事実が表面化したのだ。
証券化するために抱えていたローンは売るに売れなくなり、不良在庫となる。
在庫資金に事欠く結果、自らの資金繰りが苦しくなる。
資産担保コマーシャルペーパー(ABCP)と呼ばれる短期の調達手段が行き詰まり、
銀行間市場に駆け込もうにも、
そこには核戦略におけるMAD(相互確証破壊)ともいうべき、
相互不信の嵐が吹きまくっている。
中央銀行が、いくらキャッシュ(現金)を注入しようにも、
金融の血流は詰まったままで、インターバンク(銀行間)金利は跳ね上がる。
市場を通じた金融の引き締めが起きているのだ。
(以上、引用)
中央銀行によるのではなく、
「市場を通じた金融の引き締めが起きているのだ」という表現に新鮮味を感じます。
ところで、ここまででも、何となくデジャヴ(既視感)を感じますが、
その後の記事に、デジャヴ(既視感)をよく感じると思います。
それは、この月刊誌を買って読んでください。
その他にも、株式市場に大いに関係する記事が多数あります。
11月号は、投資家必読の記事が多いかもしれません。